好きなシャープペンは何?と聞かれて、「グラフ1000フォープロ」と答える方は多いのではないでしょうか。グラフ1000フォープロは1986年にプロが使う製図用シャープペンの決定版として発売されました。マットブラックの落ち着いたデザイン、プロが使うシャープペンとして考え抜かれたメカやパーツ、もちろん書き味も素晴らしいということで、その人気は、プロは元より一般ユーザーの間でも瞬く間に広まりました。発売から30年以上経過した今もなお頂点に立ち続け、その人気に衰えるところはありません。
ぺんてる グラフ1000フォープロのレビューです。
グラフ1000フォープロの外観と特徴
▲サイズは全長145mm、軸径8mmで重量は11gです。
材質は先金が真鍮、グリップはアルミニウムとシリコンゴム、軸は再生ABS、クリップは鉄、ノックは真鍮、POM、ABSです。持っていることを忘れるくらい軽いボディです。
▲筆記に集中できるように、先金はマットブラックになっています。
開発当時は先金がピカピカ光るメタルパーツが主流でしたが、製図に集中できるようにという意図から、艶消しブラックの先金を採用したそうです。現在は多く見られるマットブラックの先金ですが、グラフ1000フォープロがマットブラックの先駆者とのことです。
▲独特なフォルムのステップヘッド
写真で分かるとおり、先金を階段状に細くしたことにより、通常の円錐型よりもペン先の視界がクリアになっていることが分かります。実際に筆記してみると、ステップヘッドの効果が発揮されていることが良く分かります。先端がクリアで細かい字やイラストが書きやすいです。
▲アルミとシリコンゴムのコンビネーショングリップ
ラバーの滑り止め効果と金属の安定した握り心地を融合させたグリップです。手作業で組み立てられるからこそできた、精密で握り心地抜群のコンビネーショングリップです。ボディの軽さとグリップの握り心地が相まって、本当にスラスラと書くことができますね。
▲筆記の邪魔をしないクリップと芯硬度表示窓搭載
他のシャープペンと比べると、クリップがコンパクトになっています。手の大きな方は分かりませんが、普通サイズの手の私が握ってみて、クリップが当たって邪魔になるようなことはありません。芯を尖らせるためにクルクル回しても大丈夫です。※中心部寄りを持って書くと当たります。
製図用シャープペンなので芯硬度表示窓が搭載されています。芯硬度は3H、2H、H、F、HB、Bが表示されます。表示合わせは回転させるとクリック感があって、勝手にズレてしまうことはありません。
▲ノックをしたときに芯が出る精度へのこだわり
ぺんてる基準で金属チャック0.5mmのシャープペンの場合、10回ノックすると5mm芯が出る設計になっています。その基準を確実にするために、グラフ1000フォープロの金属チャックは、先金が緩んでいたり外したりしても、芯を送り出してくれる機構を搭載しています。先金が緩んだ状態で使うようなことはありませんが、それだけ精度に拘っているということですね。
▲重心は前よりの低重心設計です。
アルミとシリコンゴムのコンビネーショングリップと、真鍮のステップヘッドにより、ペン先に重心が集まる低重心設計になっています。更に11gという軽さでなので、低重心設計とはいえ、持ち重りすることはありません。
グラフ1000フォープロのラインナップ
出典:ぺんてるHP グラフ1000フォープロ商品ラインナップより
▲芯径0.3、0.4、0.5、0.7、0.9のラインナップです。それぞれの芯径モデルは、ノックカバーの一部と芯硬度表示窓のカラーで色分けされています。
価格は各サイズ¥1,000+消費税です。
▲ノックの天面に芯系がプリントされています。
グラフ1000フォープロのレビューまとめ
ココが良い!
シンプルなデザインのカッコ良さ
グリップ性能
細部まで拘って開発されたシャープペン
軽量で持っていることを忘れるくらい自然に書ける
ココがイマイチ!
なし
図面を引くことはありませんが、各芯径の全てのモデルが欲しくなるシャープペンです。「ここがちょっとなあ」と言うところは無くて、本当に良いシャープペンだと思います。デザインもシンプルで飽きがこないし、長時間書いていても疲れません。文房具にはまるキッカケになったのがこのシャープペンという方も多いですよね。
以上、ぺんてる グラフ1000フォープロのレビューでした。