製図用シャープペン「ぺんてる グラフレット」は1985年に発売されました。ぺんてるの代表作である「グラフ1000フォープロ」が発売されたのは1986年ですから、それよりも更に歴史が長いロングセラーモデルなんですね。これだけ長い間愛され続けている理由をレビューします。
ぺんてる グラフレット 0.7の外観と特徴
▲全長は145mmで最大幅は9mm 、重量はわずか10gです。
軸の色はブラックのように見えますが、正式にはメタリックグレーです。他のシャープペンではあまり見掛けない、上品で飽きのこないカラーです。6角形の軸と円柱のグリップを組み合わせたデザインが絶妙です。
そして、手に持ってみた印象ですが、10gという軽さで長時間の筆記でも疲れにくいです。低重心設計のシャープペンではありませんが、この軽さと細身のボディで手に馴染み、まるでペンが指先の一部になったような感覚で、スラスラと筆記することができます。グラフレットを使うリピーターは多く、その性能の良さが伺えます。
▲先金のステップヘッド形状と4mmのガイドパイプにより、筆記面はクリアでとても見やすいです。
写真の赤い線を一般的な先金の形状とすると、ステップヘッドは見える範囲が広いことが良く分かります。
▲先金は真鍮と樹脂の組合わせです。口金の黒い樹脂の部分には滑り止めの溝があり、先金を外しやすいようになっています。
グリップは真鍮ですがとても軽いです。先端のローレット加工と縦線の組み合わせがオシャレです。グリップ力はしっかりしています。また、グリップには芯の硬度表示窓が搭載されています。選択できる硬度は2H・H・HB・Bです。先金を緩めて硬度を合わせます。先金でしっかり固定されているので、硬度表示が動いてしまうようなことはありません。
こうしてグリップから先金に掛けての画像を見ると、500円という安価なシャープペンにはとても見えませんよね。一つ一つのパーツがしっかり作り込まれていて、出来の良さがうかがえます。
▲クリップはシンプルで一般的な鉄製です。「Pentel」の文字が刻印されています。
▲ノックには芯径がプリントされいているので、目的に合った芯径のペンを即座にチョイスすることができます。
0.7のノックのカラーは青です。ぺんてるのシャープペンは芯径によってカラーが統一されています。0.3は茶、0.4は緑、0.5は黒、0.7は青、0.9は黄です。
ぺんてる グラフレットの0.7を購入した理由
「大人になってシャープペンはあまり使わなくなった。」という話を良く耳にしますが、私はその逆で、大人になってからの方がシャープペンを良く使います(学生の頃はあまり勉強しなかったということもありますが)。突然浮かんだアイデアをササッとノートに書き留めたり、図柄やイラストの下書きをしたりするときに使用します。細かくキレイにまとめるのが目的じゃないので、細い芯径よりも太い芯径の方が書きやすいんですよね。0.7は芯が折れることも無いですし、なめらかにスラスラと速記することができます。個人的には0.9だと少し太いので、0.7がベストサイズなんです。グラフレットのように軽いシャープペンの0.7は本当に使いやすいですよ。
ぺんてる グラフレットの製品仕様
▲出典:ぺんてるWebカタログより
価格: 500円+消費税機構: ノック式
サイズ/重さ: 9mm✕8mm✕145mm、10g
軸色: メタリックシルバー
内蔵芯: HB
材質: 軸/再生ABS、先金・グリップ/真鍮、クリップ/鉄、ノック/真鍮・ABS
芯径: 0.3、0.4、0.5、0.7、0.9
替消しゴム: 22-1N 50円+消費税
ぺんてる グラフレットのレビューまとめ
ココが良い!
安価なのに細部にわたり良く作り込まれている
デザインの良さ
軽くて書き心地が良い
ハイテクではないが絶対に所有していたいと思わせる存在感
ココがイマイチ!
なし
文具店では陳列棚に無造作に並べられているシャープペンなので見落としがちですが、見掛けたら是非手に取ってみてください。一目惚れするというよりも、後からジワジワくるシャープペンです。そのシンプルで飽きのこないデザインに魅了されるはずです。
以上、ぺんてる グラフレット 0.7のレビューでした。