海外では愛され続けている製図用シャープペン「Pentel P200シリーズ」は、なぜ日本では廃番になってしまったのでしょうか。ハイテクなギミックなど何もなく、無駄を一切削ぎ落とした、これぞ「ザ・シャープペン」と言えるようなシャープペンです。近年、「P200 for BOYS & GIRLSシリーズ」や「P200 for Clena」などで復刻していますが、形はP200シリーズであっても、ロゴデザインやカラーリングなど全くの別物のイメージでした。
ということで、海外で販売されているPentel P200の別注品、文具や事務機を販売する「紀寺商事株式会社」の「キテラ別注Pentel P207 」のレビューです。
キテラ別注 Pentel P207の外観
▲キテラ別注 Pentel P207です。
海外で販売されているP200シリーズは、0.3(茶)、0.5(黒)、0.7(青)、0.9(黄)です。それぞれの芯径モデルのカラーは、グラフ1000フォープロのノックのカラーと同じなんですね。キテラ別注のP207も青ですが、同じ青でも海外版は水色に近い青ですが、キテラ別注P207は紺碧のような青です。サイズは最大径が約Φ9mmで全長が143mmです。オレンズシリーズと同じ全長です。
「Simple is best」な外観は、レトロでありながら新鮮味も感じるデザインです。
▲先金はガイドパイプに向かってかなりシャープです。ガイドパイプの長さは4mmです。
かなり先端が絞ってあるので、筆記面の視界は良く、細かい文字を書いたり線を引いたりすることができます。グリップ部分には小さな四角が120刻まれていて、面で支えるグリップになっています。ラバーでも金属でもありませんが、軽い本体と相まってグリップ力は良好です。
▲軸の上部に「Pentel JAPAN K06」がエンボス加工されています。
軸はオレンズネロと同じ12面体です。これが適度に指にか掛かり持ちやすいです。
▲「0.7mm Pentel P207がプリントされている部分は、多面体ではなくて滑らかになっています。よく見ると12面体と丸筒を組み合わせた凝ったデザインですね。
▲鉄製のクリップは硬めで、ごくごく普通のクリップに見えますが、よく見るとクリップの上部が小洒落た形になっています。
▲ノック感は少し硬めな印象です。内蔵芯は先端にセットされている芯とは別に0.7mmが6本内蔵されています。
キテラ別注 Pentel P207の書き味
Pentel P207は本体がとても軽いので、重心を気にすることなくスラスラと文字を書くことができます。日本では0.5のシャープペンが主流ですが、私は細かい字でノートをとるようなこともないので、最近では0.7mmのシャープペンが好みですね。オレンズシステムやデルガードシステムが無くても芯が折れることは無いですし、クルトガエンジンが無くても、本体が軽いのでクルクル回しやすいです(クルトガを使っていても未だにペンを回してしまいます)。思い付いたアイデアをササッと書いたり、ちょっとした図形やデッサンを書いたりするのには丁度よい芯径です。
キテラ別注 Pentel P207のレビューまとめ
ココが良い!
シンプルでカッコイイ!
レトロ感が良い
飽きのこないデザイン
ココがイマイチ!
なし
プラチナ万年筆のプレスマンもそうですが、レトロでシンプルなシャープペンは魅力ありますね。筆入れからササッと出して、何の気兼ねもなく書き始められるシンプルさ。ハイテクなシャープペンに食傷気味な方は試してみたら如何でしょうか。
以上、キテラ別注 Pentel P207のレビューでした。