今回紹介するのはパイロットのS20(エストゥエンティ)です。SシリーズにはS3、S5、S10、S20の4種のグレードがリリースされていますが、その最上級のモデルがS20(エストゥエンティ)です。製図用のシャープペンですがメカメカしいイメージは一切なく、やさしい木のぬくもりが手に馴染み、同じものは一つもない唯一無二の木目が、使い込むほどに経年変化で表情を変えるシャープペンです。その使い心地の良さから大変人気のあるシャープペンです。
パイロット S20 0.5 ブラックのレビューです。
もくじ
パイロット S20の外観
▲今回レビューするS20は芯径0.5mmでカラーはブラックです。サイズは最大径φ 10.6mm、全長 146mmです。
写真では目立たないのですが、木軸特有の木目を楽しむことができます。
▲口金はマットなシルバーで2本のラインがアクセントになっています。ガイドパイプは4mmで固定式です。
ペン先が細いので筆記面がクリアになり細かい字も書きやすいです。このシリーズにはS3、S5、S10がありますがすべて同じデザインの口金です。S20以外を所有していませんので、材質も同じものなのかは不明です。今後購入して比較してみたいと思います。
▲グリップ部分は口金から微妙に細くなっていて中心部で太くなっています。持った時にこのくぼみが絶妙に手に馴染んで筆記がとても快適です。何度も試作してたどり着いたフォルムなんだろうなと思えるデザインですね。
▲ボディ中心の「S20」のロゴが絶妙です。
この写真では木軸の木目が分かりますね。まだ新品なので経年変化前の状態です。
▲ロゴの裏側には「JAPAN」の印字があります。誇らしいmade in japanの証です。
私の購入したS20は裏側の方が木目がはっきりしています。中央のリングを挟んで上下の木目が合っていて違和感がない個体でした。個体差があり木目の筋がズレているものもあるようです。一本一本木目が違い個性があるので、気に入ったS20を求めるなら店頭での購入が良いですね。ちなみに私はネットで購入しました。
▲クリップにはPILOTのロゴマーク。
▲ノックカバーが硬度表示窓になっています。天面には芯径が分かりやすく黒字にシルバーで印字されています。
ノックカバーには口金と同じように2本のラインがあります。印刷ではなくて溝になっています。写真では硬度表示をHBにしてありますが、購入時は硬度Bの芯が装填されているのでBになっています。
▲木軸と内部の金属メカのバランスが絶妙です。
パイロット S20の特徴
低重心のスリムな設計
▲重心は中央よりやや前です。低重心過ぎず持ち重りしないバランスの良い設計です。
使い込むほどになじむ木軸の風合い
このシャープペンの最大の特徴は木軸ということですよね。樹脂や金属には無い温もりがあり、持ってみると懐かしさというか気持ちが落ち着くような感覚がありますね。金属のシャープペンは使っていくうちに塗装が剥がれ、端々の真鍮が見えてくるのが良い味になってきますが、木軸のシャープペンは上質な牛革のように、経年変化とともに艶と深みが出てきます。私のS20はまだ新しので良い味が出てきましたら、画像を追記したいと思います。
硬度表示窓は外して合わせる
▲ノックカバーの表示硬度窓は、本体に装着したままでは操作するのが困難です。
ノックカバーを外して硬度を合わせるのですが操作はちょっと固めです。なのでクルクルと勝手に動いてしまうようなことはありません。
パイロット S20のラインナップと製品仕様
S20のラインアップ
品番 | 芯の太さ | 軸の色 |
HPS-2SK-B5 | 0.5mm | ブラック |
HPS-2SK-BN5 | 0.5mm | ブラウン |
HPS-2SK-MA5 | 0.5mm | マホガニー |
HPS-2SK-DBN3/DBN5 | 0.3mm/0.5mm | ダークブラウン |
HPS-2SK-DR3/DR5 | 0.3mm/0.5mm | ディープレッド |
※0.3mmのサイズはダークブラウンとディープレッドのみです。
S20の製品仕様
製品名 | S20(エストゥエンティ) |
品番 | HPS-2SK |
価格 | 2,000円+消費税 |
種類 | シャープペンシル |
サイズ | 最大径φ 10.6mm 全長 146mm |
芯の太さ | 0.3、0.5 mmシャープ(-B,-BN,-MAは0.5mmのみ) |
方式 | ノック式 |
軸さや | 樹脂含浸カバ材 |
軸色・芯径 | ブラック(B5) ブラウン(BN5) マホガニー(MA5) ダークブラウン(DBN3/DBN5) ディープレッド(DR3/DR5) |
替ゴム | HERFS-10 |
ひとくちメモ
カバ(樺)材の特徴は硬くて木肌が緻密で均等、加工がしやすくて反りなども少ないとのことです。
パイロット S20のレビューまとめ
ココが良い!
木軸の手触りが良い
エイジング(経年変化)を楽しむことができる
一つ一つ木目が違い唯一無二のシャープペン
手に馴染む持ちやすい流線型のデザイン
先端がスリムで筆記面がみやすい
とにかく書きやすい
書いた瞬間に良さが分かる
ココがイマイチ!
なし
ローレット加工した金属グリップを装備していたり、軸を回転させてガイドパイプを収納したりなど、目を引くようなギミックは一切ありませんが、無駄を削ぎ落としたシンプルな流線型ボディはなんとも言えない味があって、所有する喜びを感じさせてくれるシャープペンです。とにかく木目の手触りが素晴らしいです。書き味、デザインどれを取ってもバランスのとれた最高のシャープペンです。全色欲しくなってしまいますね!
以上、パイロット S20のレビューでした。